拍子の変更方法と実用例
作曲を行っていると、パートの切り替わりなどで「2/4」拍子を入れたい時があります。
Cubaseにはデフォルトで曲全体の拍子をつかさどる項目がありますが、(下記の部分です)
この設定は曲全体を設定しているので、どこか一部分だけの拍子を調整することが出来ません。
そこで使用するものが「拍子トラック」というものになります。
拍子トラックとは?
拍子トラックとはその名の通り、曲中の「拍子」を調整することのできるトラックです。
まず拍子についてですが、簡単にご説明しておきましょう。
まずは下記の図をご覧ください。
よく見かける4/4小節と、そこに入ることのできる音符の関係を記してあります。
大体のJ-popは4/4拍子(ウンタッタッタ ウンタッタッタ)ですので、大体はデフォルトの設定で大丈夫です。
しかし、パートの切り替わりやブレイク時に、2/4拍子を入れるときがあります。
そんな時にこの一部分だけを2/4拍子に設定したりするのに拍子トラックを使います。
拍子トラックの使い方
拍子トラックのイメージとしては、プロジェクト全体を網羅していて、指定した箇所のエリアの拍子を細かく指定するイメージです。
普段拍子トラックはプロジェクトに挿入されていないので、まずは拍子トラックを挿入しましょう。
拍子トラックの挿入
拍子トラックはトラック挿入メニューの中から選んで挿入します。
するとトラックエリアに拍子トラックが挿入されますので、この状態になれば好きな箇所の拍子を指定することが出来るようになります。
拍子の指定方法
拍子の指定は、指定したい箇所に鉛筆ツールで書き込みを行います。
例えば10小節の頭から2/4拍子にしたい場合には、10小節のところでクリックし、キーボードで直接「2/4」と書き込みます。
しかしこのままでは10小節より後ろが延々と2/4拍子になってしまいますので、4/4拍子に戻してあげる必要があります。
先ほどと同じように戻したい箇所で「4/4」を書き込みます。
このようにして、自分の好きな箇所で拍子を変更してあげましょう。
拍子の変更は絶対しなければいけないのか?
これについては、Cubaseで作曲するうえでマストではありません。
仮に途中で2/4拍子が入っていて、4/4拍子のまま制作を続けていても、なんだかんだで曲は最後まで作れます。
ただし下記図の様に、プロジェクトとしては曲の構成と小節の頭がそろっていないなんとも扱いにくいプロジェクトとなります。
このような状態だと、メトロノームはまともに使えないと思っていいでしょう。
2/4拍子を挿入する前はクリックと拍の頭が同期しますが、一度ずらすとその後はずれたままになるので、
録音する際に支障が出ます。
(メトロノームは自動的に1拍目を強として、続く2・3・4拍目は弱となっているから)
【拍子変更に伴うクリックのズレ】
しかしきちんとプロジェクト内の拍子も変更してあげれば、メトロノームもそれに追従してくれますので
このようにクリックと楽曲がずれることがありません。
【拍子トラックを使用したのでクリックが追従している】
J-POPを作るならとりあえず覚えておこう
昨今のJ-POPでは拍子の変更は頻出します。
とりあえずこんな機能があるんだと覚えておくだけでも、いざというとき調べることが出来るので、是非頭の片隅にでも入れておいてくださいね♪