008_モノラルトラックとステレオトラック_Cubaseで始めるDTM
モノラルとステレオ。
誰もが一度は耳にしたことある言葉かと思いますが、改めてここで学習しておきましょう。
DTM上ではこのモノラルとステレオの概念はとても重要になってきますよ。
モノラル・ステレオとは?
それでは簡単にモノラルとステレオについて説明しておきます。
下記はMono再生とStereo再生した時の概念ですが、
・モノラル=パンの概念が無く、すべて同じところから音が出ます。
・ステレオ=左右の区分けがあり、その違いによって立体的な音を再生します。
この話は後ほど波形をお見せしますので、すぐにわかると思います。
DTMでは、このMonoとStereoという概念がとても重要です。
これから曲を作成していくにあたって、完成系はもちろんStereo構成になるのですが、
それぞれのトラックはMonoだったり、Stereoだったりします。
まず「モノラルトラック」・「ステレオトラック」について、説明します。
モノラル・ステレオの違いは記憶領域数の違いである
そもそも「モノラルトラック」「ステレオトラック」とは何でしょうか?
その違いは、入力ポート数と、記憶領域数の違いにあります。
上記図のようにモノラルトラックだったら、入力ポートも記憶領域も一つしかありません。
なので再生する際は、まったく同じ音を左右のスピーカーから出すか、LRのどちらかに振るかしかできません。
しかしステレオトラックはモノラルトラックとはちがい、入力ポート・記憶領域がもともと二つ備わっています。
(録音する際にモノラル録音としても選べますけど。その際は左右ともに同じ音が録音されています。)
ですので、記憶領域1はLから、記憶領域2はRから再生するというように、一つのトラックから左右の広がりのあるサウンドが再生できます。
モノラルとステレオ。どう使い分けるのか?
さてそれでは具体的にモノラルとステレオの使い分けを説明していきます。
トラックの構成には「Mono」と「Stereo」があるのですが、
これは録音したいものが何であるのかで大体決まります。
録音については
005_初めての録音してみよう(1)_Cubaseで始めるDTM - 出来ないことないCUBASE (dtm-inlife.com)
007_録音・モニタリング_Cubaseで始めるDTM - 出来ないことないCUBASE (dtm-inlife.com)
こちらの記事を参考にしてください。
モノラルの使い分け
まず「Mono」ですが、代表的なのは
- ボーカル
- ギター・ベース
- ドラムの各パートの録音
のような、もともと音が左右に分かれていないものです。
(アナログな昔からあるような楽器たちですね。)
これらは、音が鳴るとき左右の概念は基本的になく
(歌ってる人が右にいたら右から聞こえはしますが)
基本的に音の出かたがシンプルです。
正面からこの楽器の音を聞いたとき、「いろんな方向から音が聞こえるなー」とはなりませんよね。
こういったものは、録音するときに「Mono」で録音します。
(一つの音の線しかないので、録音データはその分だけで十分です)
その際はトラックの構成も「Mono」にしましょう。
ステレオの使い分け
次にステレオトラックを適用するときですが、これは左右の広がりも含めて一つの音色となっているようなものの時使用します。
例
・左右に音が動くようなシンセサイザー
・空間を表現するためのリバーブトラック
・グループトラック
等です。
ちなみになるべくMonoで済むときは、モノラルトラックで録音していきましょう。
なぜかというと、ステレオトラックは記憶領域がモノラルトラックの倍あるので
容量も倍喰います。
楽曲を作成して完成した時には、プロジェクトの容量が1Gbとか普通に超えてくるので節約するに越したことはありません。
モノラルトラックとステレオトラックに有意差は無い
世間では結構勘違いされていますが、モノラルトラックだから音質が悪いということはありません。
MIXを行うことのない人たちには
ステレオ=凄い
モノラル=しょぼい
みたいなイメージがありますが、音質は関係ありません。