Cubaseで音が出ない時のチェックするポイント
Cubaseで音が出ない時に考えられるのは下記の
- 物理的な配線問題
- ソフト側のルーティング問題
のどちらかがほとんどです。
今回はよくある配線・ルーティングミスと対策をご紹介します。
トラブル状況別の対策方法
一概に音が出ないといっても、
- 全ての音が全く出ないのか?
- 一部のトラックのみ音が出ないのか?
- さっきまでは出てたのにいきなり出なくなったのか?
- 音が出ないのは再生した時か?それともリアルタイムか?
等、いろいろなケースが想定されます。
全ての音が全く出ないパターン
これは困りそうですが、実は原因がわかりやすい問題だったりします。
まずはすべての音が出ないといっても、
- Cubase以外のウィンドウズの音も出ない
- Cubaseのみ音が出ない
この二つが状況として考えられると思います。
状況によって原因は異なるので、ひとつずつ見ていきましょう。
CubaseだけじゃなくWindowsの音さえも出ない
Windowsのシステム音すら出ないというと、Cubaseはあまり関係ないかもしれませんね。
- スピーカーの電源は入っているか?
- 配線は断線・抜けていないか?
- システム的にミュートされていないか?
ここら辺を確認してみてください。
(まずはWindowsの音が出るようにしましょう!)
Windows 10搭載パソコンで音が出ない場合の設定・対処方法 | パソコン工房 NEXMAG (pc-koubou.jp)
Cubaseのみ一切音が出ない
この問題はいくつか原因があるかもしれません。
まずは一切音が出ていないのか確かめる必要があるので、下記の様にメトロノームを有効にして再生してみてください。
これで音が全く出ていない方は、本当にCubaseから音が出ていないと思われます。
そんな症状の方はオーディオの出力設定に何かしらのミスが起きている可能性大です。
具体的には
- オーディオドライバーの設定ミス
- オーディオコネクション・出力設定のつなぎ忘れ
が考えられます。
オーディオドライバーの設定ミス
オーディオドライバーの設定については自分が今、どのドライバーを使っているのか確認してみてください。
詳しくはこちらで解説しています。
【オーディオドライバーの設定方法】
-
002_Cubaseで音を出そう(1)_Cubaseで始めるDTM
続きを見る
またドライバー設定完了後はこちらの画面から、ポート設定が有効かされていることを確認してください。
もしもここのポート設定で有効化されていないポートがあったら、とりあえず全て有効にしておきましょう。
オーディオコネクション・出力設定のつなぎ忘れ
ドライバー(音声処理を行う基本のOSみたいなやつです)の設定が完了しても、
次にソフト上で音の配線を行う必要があります。
(オーディオコネクション設定と言います)
上部スタジオタブ内の「オーディオコネクション」から設定します。
こちらの設定に関しては図解で説明しておりますので、下記の記事を見てみてください
-
003_Cubaseで音を出そう(2)_Cubaseで始めるDTM
続きを見る
-
004_Cubaseで音を出そう(3)_Cubaseで始めるDTM
続きを見る
Cubaseから全く音が出ないという方は、上記の項目を修正すればクリック音くらいはなるようになったのではないでしょうか?
まずはCubaseに
- どのオーディオドライバーを使うのか?
- オーディオデバイスはどれを使うのか?
- 出力音のポートはどの端子からにするのか?
(ここが意外と見落としがちです)
上記3点をきちんと認識させてあげましょう。
一部のトラック・小節の音が出ていない
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次にこちらのパターンですが、これも状況が様々ありそうです。
- 特定のトラックのみ音が全く出ない
- 自分の弾いたギター・キーボードの音が聞こえない
- ある小節になるといきなり音が消える
等があると思います。
それぞれの原因を探っていきましょう。
特定のトラックのみ音が出ない
これはそのトラックの出力設定に問題がる場合がほとんどかと思います。
まずトラックには必ず入力設定と、出力設定が存在します。
特にこちらの出力設定はどのようになっているでしょうか?
またこれらの設定は
- VSTインストゥルメントトラック
- MIDIトラック
- オーディオトラック
それぞれで設定が異なります。
VSTインストゥルメントトラックの場合
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VSTインストゥルメントトラックは、いわゆるソフト音源です。
入力はMIDI信号となっており、そのMIDI信号をソフト音源に送って音を出しています。
とりあえず
- 入力の設定は「ALL MIDI Input」
- 出力の設定は「再生したいVSTインストゥルメント」にしましょう。
こちらの記事では更に詳しく設定方法と原理を説明してます。
-
009_インストゥルメントトラックとは?(1)_Cubaseで始めるDTM
続きを見る
-
010_インストゥルメントトラックとは?(2)_Cubaseで始めるDTM
続きを見る
そして設定が終わったら、オーディオフェーダーが(ボリュームノブ)が0になっていないか確認します。
[★閑話★]初心者は絶対に入れたほうが良いドラム・ピアノ音源は導入してますか?
Cubaseだけではありませんが、DTMでは様々な拡張音源ソフトが販売されています。
使いやすいソフト・音源はそれだけで楽曲のクオリティをアップさせてくれるのは、周知の事実ですよね!
初心者が適当に操作しても、プロ演奏者が弾いたようなドラム・ピアノ音源を取り入れられるソフトがあったりします。
[数分で作れるデモ ピアノ+ドラム]
「EZ DRUMMER」 ※ドラムクオリティは曲の良し悪しを半分くらい占める?
「EZ Key」 ※まるでプロのピアニストが隣にいて、わがままを聞いてくれる?
公式サイト
EZdrummer 3 | Toontrack(英語サイト)
EZkeys Line | Toontrack(英語サイト)
サウンドハウスや楽天でも買えるので、本家よりそっちで買ったほうがわかりやすくて安心です。
TOONTRACK ( トゥーントラック ) / EZ DRUMMER 3 ソフトウェアドラム音源
こんな方におすすめ
- 難しい操作なしで、ドラムトラックを良い音でかっこよく仕上げたい
- あまり高いお金を払わずにいいソフトが欲しい
TOONTRACK ( トゥーントラック ) / EZ KEYS - STUDIO GRAND / BOX
こんな方におすすめ
- ピアノは弾けないし知識もないけどかっこいいピアノフレーズを使いたい!
- お金を抑えて便利なピアノソフトを使いたい!
「絶対に1から全て作りたい!」という方には刺さりにくいソフトかもしれませんが、音源の質としても悪くないので持っておいて損はしないと思います。
「EZ DRUMMER」 ※ドラムクオリティは曲の良し悪しを半分くらい占める?
「EZ Key」 ※まるでプロのピアニストが隣にいて、わがままを聞いてくれる?
MIDIトラックの場合
MIDIトラックですが、まずはMIDIトラックの仕組みをおさらいします。
MIDIトラックはあくまでMIDI信号を送るためのトラックで、実際に音を出すのはVSTインストゥルメントトラックです。
なので、まず確認すべきは
- MIDI信号を送る先のVSTインストゥルメントトラックは指定しているか?
- 更に、VSTインストゥルメントトラックのポート番号は指定しているか?
- 送った先のVSTインストゥルメントトラックはきちんと音が出る状態になっているか?
を確認する必要があります。
こちらの記事で更に詳しく解説していますので、詳細を知りたい方はどうぞ!
-
011_MIDIトラックとインストゥルメントトラック(1)_Cubaseで始めるDTM
続きを見る
オーディオトラックの場合
オーディオトラックとは、音声データの波形を扱っているトラックです。
このようにトラックのマークと内容が波形になっているものです。
ここでは入力と出力の設定を見ておきましょう。
また同時に
- トラックがミュートになっていないか?
- モニタリングモードになっていないか?
を確認しましょう。
こちらでも詳しく解説しています。
-
005_初めての録音してみよう(1)_Cubaseで始めるDTM
続きを見る
-
007_録音・モニタリング_Cubaseで始めるDTM
続きを見る
急に音が出なくなる・出なくなった小節がある
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これについてはいきなり音が出なくなったりするとのことなので、出力設定の問題ではないと思われます。
恐らく
- 予期しないオートメーションが動いている
- エクスプレッション(CC11)が音量0になっている
このどちらかが濃厚です。
予期しないオートメーション
まずオートメーションですが、これはボリューム操作やミュート・CCの操作等を行うプログラムです。
ただ行うのではなく、自分が指定したタイミングで、あらゆる操作を自動で行うためのものなのですが、
もしかしたらこれが音の出ない原因となっているかもしれません。
ちなみにオートメーションの記録内容はトラックの左下から呼び出します。
さてそれでは実際にオートメーションが記録されているとどのようなことが起こるのか見ていきましょう。
ボリュームのオートメーションと、ミュートのオートメーションをご覧ください。
もしかしたらこのように隠れていたオートメーションが働いていませんか?
そのような場合は不要なオートメーションのところを削除しましょう。
エクスプレッション(CC11)が音量0になっている
エクスプレッションですが、こちらもある意味オートメーションと少し似ているかもしれません。
ある程度VSTインストゥルメントトラックを使いこなしてくると、(CC11)のエクスプレッションで
音量や表現を調整します。
そのエクスプレッション設定で、例えばフェードアウトを一部分にかけた際などに起きる問題があります。
上記の様に、エクスプレッションは一度設定されると、何か支持を与えないと延々と同じ音量のままになります。
(曲を頭から再生したとしてもずっと0のままです。)
なのでそう言った場合は
- 逆に他のところを全て上げてあげる
- フェードアウトが終わったらもとに戻す
のどちらかの操作が必要になります。
どうでしょうか?
音が出ないということでも、様々な原因があります。
仕組みがわかってしまえばなんということもないのですが、DTMはその仕組みが複雑なので
原因がわかるまで意外と苦労しますよね。
是非この記事が参考になればと思います!