013_MIDIトラックとインストゥルメントトラック(3)_Cubaseで始めるDTM
全3回の解説も今回の解説で最後になります!
今回はインストゥルメントトラックのパラアウトについて説明していきます。
前回までにインストゥルメントトラックとMIDIトラックの使い分けおよび
設定の仕方をご説明していきましたので、まだの方はこちらをどうぞ↓
011_MIDIトラックとインストゥルメントトラック(1)_Cubaseで始めるDTM - 出来ないことないCUBASE (dtm-inlife.com)
012_MIDIトラックとインストゥルメントトラック(2)_Cubaseで始めるDTM - 出来ないことないCUBASE (dtm-inlife.com)
それでは今回はMIXを格段にやりやすくするための
「パラアウト」
についてご説明していきます
楽器ごとに出力先フェーダーをパラアウトしよう
パラアウトとは何かといいますと、インストゥルメントトラックの各パート
(インストゥルメントトラックは1~16個くらいまで同時に音源を読み込めます)
の音声出力先を任意の出力パスに設定することを指します。
ちょっとわかりにくいですよね。
図で説明していきましょう!
パラアウトのわかりやすいイメージ図
通常何も設定していないと、インストゥルメントトラックの音の出力は
このようになっています。
すべての立ち上げた音源は、一つの出力先に送られてスピーカーから再生されます。
cubaseにはもちろんミキサー画面があるのですが、
デフォルトの設定では、インストゥルメントトラックを調整できるフェーダー(及びエフェクト含む設定箇所)は一つしかありません。
下記のHALion Sonic SEがそれですね。
ここで例えば、HALion Sonic SEにピアノとベースを読み込ませていた場合、この一つのフェーダーで両方の音が同じ比率で大小します。
これだと、どちらかの音量だけを下げたい場合に対応できませんね。
なので、できることなら各パートごとにフェーダーを分けてあげたいですよね
その希望を叶えるのが「パラアウト」設定です。
実際にパラアウト設定を行うと上記のような感じになります。
パラアウトを行うための操作
それでは実際に設定を行っていくのですが、設定の流れは下記の様になります。
- インストゥルメントトラックにて各音源の立ち上げ
- インストゥルメントトラックの出力パスの追加
- 各音源の出力先設定
- MIDIトラックの作成
- MIDIトラック内のMIDIデータ送付先の設定
以上の様になります。
図で示すとイメージしやすいと思います。
それではCubaseで行うパラアウトの使い方を解説していきます。
パラアウトを行うための具体的な設定手順
1.インストゥルメントトラックにて各音源の立ち上げ
>こちらは大丈夫ですよね。
お好きなチャンネルに音源を読み込ませてください。
いまいちここの設定がわからないという方はこちらをご覧ください。
011_MIDIトラックとインストゥルメントトラック(1)_Cubaseで始めるDTM - 出来ないことないCUBASE (dtm-inlife.com)
2.インストゥルメントトラックの出力パスの追加
上記図の⓶、出力パス(フェーダー)の追加です
こちらはインストゥルメントトラック上ではなく、Cubase上で行う設定になります。
上タブ、スタジオ内の「VSTインストゥルメントトラック」を選択すると
インストゥルメントトラックの管理画面が現れます。
そこの中の出力パス設定を開くと、出力パスを増減できる設定画面になります。
通常は1Chしか有効になっていないので、その下のChを有効化して、
出力パス(フェーダー)を増やしましょう。
3.各音源の出力先設定
先ほど出力パス(フェーダー)を増やしましたので、今度は最初に立ち上げた各種音源をどちらに振り分けるのか設定します。
まずインストゥルメントトラック内の「MIX」タブを開きます。
するとHALion Sonic SEのミキサー画面に切り替わります。
そこの右端、「Output」が先ほど作成した、出力パスの送り先になります。
デフォルトではすべて「Main」になっていますね。
この状態ではせっかく出力パス(フェーダー)を増やしても、2つの音は
同じフェーダーから出力されてしまいます。
各パートをそれぞれ、「Main」と「Out2」に設定しました。
これで各パート出力が、それぞれのフェーダーに割り当てられました。
4.MIDIトラックの作成
ここからは前回までの内容と一緒になりますが、念のため図解で流れを説明していきます。
前回の記事はこちら↓
012_MIDIトラックとインストゥルメントトラック(2)_Cubaseで始めるDTM - 出来ないことないCUBASE (dtm-inlife.com)
HALion Sonic SEでは音源を2つ(ピアノとベース)を読み込んでましたので
そちらにMIDIデータをそれぞれ送るため、MIDIトラックを2つ作成します。
はい、実際に作成してみました。
各MIDIトラックはわかりやすいように、
インストゥルメントトラック名と楽器名にしました。
5.MIDIトラック内のMIDIデータ送付先の設定
最後にMIDIトラックのデータを
・どのインストゥルメントトラックに送るのか?
・そして何番目のチャンネルに送るのか?
を設定します。
ここでは出力先をHALion Sonic SE、チャンネルをそれぞれ「1」と「8」にしました。
お疲れさまでした!
これでパラアウトの設定は完了です。
パラアウトできたかどうかの確認方法
Cubaseのミキサーを見てみましょう。
基本的にどのVSTインストゥルメントを使っても、パラアウトの操作方法は変わりません。
(ソフトによって設定の画面がどこにあるかは探す必要がありますが)
基本の仕組みがわかっていれば、どんなソフトでも自由にパラアウトできますので
ぜひこれから活用してください!
今回の記事は内容が長いのと、少し難しいので
改めて過去記事も見返してみてくださいね。
011_MIDIトラックとインストゥルメントトラック(1)_Cubaseで始めるDTM - 出来ないことないCUBASE (dtm-inlife.com)
012_MIDIトラックとインストゥルメントトラック(2)_Cubaseで始めるDTM - 出来ないことないCUBASE (dtm-inlife.com)